三谷亘(ミタニ ワタル)は小学5年生。どこにでもいるような、普通の少年だった。ある日、幽霊が出ると噂される"幽霊ビル"で、要御扉(かなめのみとびら)に出会う。そこを潜り抜けると、はじめてみる、大きな、現実とは違う、不思議な世界、幻界(ヴィジョン)が広がっていた。
もう一度要御扉のもとへいきたいと幽霊ビルへ行くが、隣のクラスの優秀な転校生・芦川美鶴(アシカワ ミツル)が上級生に痛めつけられている現場に居合わせてしまう。助けようとしたワタルもまた暴力を振るわれるが、ワタルによって解放されたミツルは魔術を使って漆黒のバルバローネを呼び出し、上級生に反撃し、そして最後には、上級生たちをバルバローネは飲み込み、消してしまった。夢としか思えないその光景がワタルの心を掴む。そしてミツルは姿を消した。
そんな中、ワタルの父が突然、昔愛した女性と復縁すると、離婚を宣言して家を出て行ってしまう。その愛していた女性、田中理香子のお腹にはもう子供がいた。ショックでワタルもろとも親子でガス自殺をしようとする母。ガス漏れにも気付かず眠っていたワタルを起こしてくれたのは、行方不明になっていたミツルの声だった。
「運命を変えたかったら、幻界へ行け」というミツルの呼びかけに応じ、家族を取り戻す為、母と自分の運命を変える為に幽霊ビルの階段の上に現れた要御扉を通って、ワタルは再び幻界へ。
ラウ導師の導きで、願いを叶えてくれる運命の女神が住むという"運命の塔"を目指す"旅人"となったワタルは、水人族のキ・キーマ、ネ族のミーナといった仲間と出会いながら、幻界での旅を続ける。そして、ミツルもまた、運命の塔を目指す旅人として、ワタルより一足先に旅立っていた。ワタルの、そしてミツルの願いは叶えられるのだろうか…。
 |
人気ランキング : 1614位
定価 : ¥ 700
販売元 : 角川書店
発売日 : 2006-05-23 |
 |
キ・キーマこいついい奴(/・ω・)/ |
何かと理由をつけて、ワタルの事を色々助けてくれる姿がとても印象的でした。スーパーマンなんかになれなくても、彼のような人(?)になれればいいなと読んだ人は感じたんではないでしょうか?
もしかしたら、未来のワタルの姿かもしれませんねw
自分の正義を貫く心強いキャラクター達、それがどうしても出来ないキャラクター達、正しい大人を演じようとするどこにでもいる大人達、すれ違う思い、様様な思いが交錯して楽しいストーリだと思います。
☆3と中途半端な評価ですのでここからは悪態つけます。
ファンタジー編の説明やほったらかしにちかい複線や、少しキャラクターにつける関連性がどうしても薄い気がしました。現実世界編が、とてもよく描写されているだけにどうしても引っかかってしまいました。なので☆3つ。
「自分から変わらなくちゃ。」そうやって、大人になろうとみんなもがきながら成長していくんですね。ちょっと年齢高め向きかもしれませんが、おすすめできる本です。
 |
現世:幻界 7:3割合の上巻 |
異世界ファンタジーを期待して読み出しただけに、一向に異世界へ入る兆しのない中盤までは焦りました(笑)
現実と異世界の割合が7:3くらいに感じました。100%ファンタジーな作品を望むのであれば、上巻は抵抗を感じるかもしれません。
しかし
三谷家の家庭崩壊。最初はよくある普通の家庭だった(そのように見えた)だけに、歯車が軋み、一気に崩壊していく後半の展開は目が離せませんでした。
よくある普通の家庭の中の、普通の小学生だった主人公、三谷亘。彼が、大切なものを失い、悲劇に必死で抗い、その運命を変えようと幻界(ヴィジョン)へと旅立つ過程が、見事に描かれています。
主人公にとっての大きな「喪失」 ファンタジーで何よりも重要な要素を、丁寧に描ききった上巻に、私はとても好感が持てました。
喪失と決意の上巻。中巻も期待です。
 |
勇気と努力 |
映画を観てから原作を読んでしまった。どちらもおもしろく、満足した。結末が違ってもかまわないし、それぞれの世界がある。言葉の力と映像の力を満喫できる作品だった。
 |
ファンタジー好きなら◎ |
宮部みゆきの特徴して、なかなか段落を変えてくれないので、ページを開くと、
そこは、文字でぎっしりだったりする。
しかも、上・中・下3巻ということで、かなり量でした。
物語は、おおまか、2部にわかれていて、
1部(前置き)だけで、簡単な小説なら2冊分の量があるので、
TVCMで期待するような展開には、なかなか発展しないので、すこしもどかしい。
それにしても、構成はすばらしい。
そして、描写もすばらしい。
頭の中で、複雑なアクションシーンが、詳細に再現されます。
ここまで、文章で表現できる作家って、他にいるか??
ストーリも非常に俊逸。
市場にあふれロールプレイングゲームでも、
ここまで優れたものにお目にかかった記憶は、まず少ない。
殺伐とした中にあって、
生きることがどういうことか、命というのがどういうことなのかを、
小さな小学五年生の男の子が、冒険を通じて学んでいく。
この小説で、唯一の不満は、主人公が、小学5年生にもかかわらず、
頭が良すぎること。
あまりの、聡明さで、小学五年生の主人公の人物像を、描くことができない。
すぐれた行動描写を実現しているにもかかわらず、これは、宮部みゆきも盲点か?
 |
最高だ!こんなに面白い冒険に出会えるとは! |
最近、本が読みたくて仕方なかったけれど、なかなか面白い本に出会えませんでした。そんな時、宮部みゆき先生の『ブレイブ・ストーリー』が、上・中・下巻として発売する事を知り、軽い気持ちで買ってみました。そしたら、なんとなんと!「面白い!」の言葉が、ページをめるく度についてきそうなほど、とてもとても最高な本です!私の求めていた本は、こんな本だったのです。日本の作家さんの本を読むのが苦手な私にとって、こんなに面白い本があるなんて、今まで知りませんでした。
最初は日常生活から始まるこの物語は、少しずつ幻界(ヴィジョン)の話になっていきます。もう…そういうシーンが本当に大好きになり、ページをめるく手が止まりませんでした。私は、ただでさえ本を読むのが遅いのです。なのに、嫌いな文庫でぎゅうぎゅうずめの活字、それに500ページほどもある本!を、本当にほんと?っに読むのが遅い私が、たった1週間で読んでしまったのです!今まで、こんなに早く読めた事があったでしょうか?しかも、早く読んで内容を忘れてしまった、なんて事はなく、細かいところまで、まるでワタルと一緒に冒険をしたみたいな感じに覚えているのです。ずっと心に残っているのです。それに、後々出て来る勇者の試練も、ワタルと一緒に考えさせられました。こういう時、早く読んで内容を忘れてしまう人は、きっと謎解きが出来なかったでしょう。私は、今まで出会った本の中で、この物語で初めて謎が解けました。深い深い謎は、まだ中巻や下巻を読まないと解りませんが、試練の問題などは、考えて考えて…そして…あ!っと解るのです。解いた後は、心がすっとして、雨の日でも心が晴れ晴れしそうでした。
上巻では、今まで読んだ事のないような現実的な内容でした。だけど、読めば読むほどストーリーの中にすいこまれていって、ドキドキワクワクの冒険になるのです!そんな不思議な冒険にめぐりあえて、今も胸が躍っています。